大阪から東京まで青春18きっぷで移動するなら、静岡県を通る東海道本線を選ぶ人がほとんどだと思います。
ですが実は、名古屋から山梨・長野を経由する中央本線(中央線)のルートでも東京までたどり着けます。
このページでは、中央本線を使って大阪〜東京を青春18きっぷで移動する場合のルートと所要時間、そして乗り継ぎで失敗しないための注意点をまとめます。
あわせて、2024年から大きく変わった青春18きっぷの新ルールが、この長距離移動にどう影響するのかも解説します。
先に結論、所要時間は13時間超
所要時間は約13時間と長く、毎回使うルートではありません。
ただ、東海道本線とは違う車窓を楽しめる「玄人向け」の選択肢として、一度試す価値はあります。
新ルールでは「連続する日数」での利用になったため、片道に丸1日かける前提で日程を組みましょう。
まず確認:青春18きっぷは2024年から新ルールに変わった
長距離ルートの話に入る前に、青春18きっぷ自体のルール変更を押さえておく必要があります。
2024年冬の発売分から、きっぷの仕組みが大きく変わりました。
- 「連続する3日間用(10,000円)」と「連続する5日間用(12,050円)」の2種類だけになりました。価格はおとな・こども同額です。
- かつての「5回(人)分」という概念は廃止されました。好きな日に1回ずつ使ったり、飛び飛びの日付で使ったりはできません。
- 1枚につき1人の利用に限定され、グループでのシェアもできなくなりました。
- 一方で便利になった点もあり、自動改札機が使えるようになりました(以前は有人改札のみ)。
つまり、元の感覚で「片道に1日分(1回分)だけ使う」という買い方はもうできません。
中央本線ルートのように片道で丸1日かかる移動では、3日間用または5日間用を買い、その連続した日程の中に長距離移動日を組み込むという考え方になります。
利用期間や発売日は季節ごとに変わります。実際に旅行を計画するときは、JR各社の最新の発売案内を必ず確認してください。
大阪から東京まで中央本線を経由するルート
名古屋までは東海道本線ルートとまったく同じで、米原・大垣を経由して名古屋へ向かいます。
名古屋から先で東海道本線に乗らず、中央本線に入って長野・山梨を回り込むのが、このルートの特徴です。
大阪 → 東京(中央本線経由)の大まかな道のり
| 区間 | 路線 | 補足 |
| 大阪 → 米原 | JR京都線・琵琶湖線 | 新快速で乗り継ぎ |
| 米原 → 大垣 → 名古屋 | 東海道本線 | 大垣〜米原間は混雑しやすい難所 |
| 名古屋 → 中津川 | 中央本線(中央西線) | 多治見〜名古屋は快速運転、約1時間20分 |
| 中津川 → 塩尻 | 中央本線(中央西線) | 普通列車が少ない最大のネック区間 |
| 塩尻 → 大月 | 中央本線(中央東線) | 甲府などを経由 |
| 大月 → 東京 | 中央本線(中央東線) | 高尾以東は本数が多く便利 |
所要時間は約13時間。日帰りは不可能
中央本線経由で大阪〜東京を移動した場合、休憩なしでも所要時間は13時間前後になります。
日帰りは現実的ではありません。
内訳のイメージとしては、大阪〜名古屋がおよそ3時間。
名古屋〜東京が中央本線経由で8時間半前後です。
参考までに、名古屋〜東京を東海道本線経由で行くとおおむね6時間半です。
中央本線経由は2時間ほど余計にかかる計算になります。
新ルールでは連続した日程で使うことになるので、この移動日を1日まるごと充てるつもりで組むのが無難です。
途中の乗り換えで待ち時間が出やすい中津川や塩尻、あるいは甲府で食事・休憩を挟むと、疲れも乗り換え回数も抑えられます。
最大の注意点:塩尻〜中津川は普通列車が少ない
このルートで一番気をつけたいのが、中央西線の塩尻〜中津川間です。
ここは中央本線の中でも普通列車の本数が最も少なく、日中は2時間に1本程度しかありません。
東海道本線は本数が多く、行き当たりばったりでもなんとかなりますが、中央本線はそうはいきません。
この塩尻〜中津川間で乗る列車を先に決め、その前後の列車を組み立てていくのが、失敗しない計画のコツです。乗換案内アプリで事前に時刻を確定させてから出発しましょう。
なお中央東線側(塩尻〜東京方面)には、高尾・大月〜松本を結ぶ長距離の普通列車が走っています。
こうした直通列車をうまく拾えると、乗り換え回数を減らしてラクに移動できます。
食事・休憩におすすめの駅
長丁場なので、途中での補給ポイントも押さえておくと安心です。
甲府
中央本線沿線で数少ない、駅前に食事処が揃う県庁所在地。
乗り換えで降りる機会も多く、休憩に向いています。
松本・塩尻
松本は駅前に繁華街があり、カフェや飲食店が充実。
始発列車が多いターミナルなので、ここで腹ごしらえしておくと座席も確保しやすくなります。
理由がなければ、素直に東海道本線でいい
正直に言えば、所要時間でも乗り換えのしやすさでも、中央本線ルートは東海道本線ルートに勝てません。
名古屋までは結局同じ道をたどりますし、大垣〜米原の混雑も避けられません。
ですので、山梨や長野に立ち寄る用事がある場合を除けば、東京へ向かうなら東海道本線ルートをおすすめします。
中央本線ルートが向いているのは、「車窓の景色を楽しみたい」「東海道本線は何度も使って飽きた」という、旅そのものを目的にする人です。
それでも一度はチャレンジしてみる価値あり
所要時間13時間超という、なかなか過酷な移動になる中央本線ルート。
毎回使うには疲れますが、JR全線乗り放題というメリットを活かして、経験として一度味わってみるのは面白い選択です。
山と川が織りなす中央本線の車窓は、東海道本線では得られないもの。
新ルールで連続日程の旅が前提になったいまだからこそ、3日間用・5日間用の日程の中に、こうした「寄り道ルート」を1日組み込んでみるのもおすすめです。
機会があれば、ぜひチャレンジしてみてください。



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